災害に備えて、食料と飲料水の備蓄をしていますか?

原則として、ご家庭単位で準備しておくべきだと私は考えてます。できるならは、会社(組織)でも同様の備えをしておくべきです。万が一の時は、行政(県、市、町)が配ってくれるから大丈夫!自衛隊が来てくれるから大丈夫!と思っていませんか?

この重要性は、災害が起こる度にテレビやメディアで取り上げられますが、時間の経過とともにその意識が薄れているように感じます。

災害の備えシリーズ、第1回は食料について考え、具体的な結論を紹介いたします。

結論

食料、飲料水の備蓄は最低家族で3日分

なぜ3日分なのかその理由を書きます。

災害が起こることを、発災(はっさい)と言いますが、発災から72時間(まる3日間)をプラチナタイムと呼びます。瓦礫の下等に挟まれて身動きのとれない人の生存率が急激に下がるポイントと呼ばれている時間です。

このプラチナタイムという言葉は、消防や自衛隊では常識としてみなさん知っています。消防の初動対応や自衛隊の災害派遣は、このプラチナタイムの間は、人命救助最優先で不眠不休で交代しながら行われます。

よって、この間は、自衛隊からは炊き出しや給水車による給水支援はほとんど行われることはありません。

ですので、3日間は被災した自分たちで何とかする必要があるのです。これが、3日間の理由です。

給水が行われても1人3リットルと言われている日常生活で必要な基準の量はもらうことはできません。

1人ペットボトル1本とか制限されることがほとんどです。例えば、5人家族×3リットル=15リットルもらえたらラッキーです。20リットルの水缶を災害時に備えてもっていれば、それに入れてもらうことはできるかもしれません。

そもそも、20リットルの水缶があるならそれに水を入れて保管しておけば良いのです。

令和6年元旦発生直後からの3日間(実話)

1/3に自衛隊の給水車が来ました。愛知県の部隊でした。能登半島に最も近い陸上自衛隊の部隊は、金沢市の金沢駐屯地、14普通科連隊です。

金沢駐屯地の自衛隊は、奥能登地域で人命救助活動をしていたそうです。

1/1夕方から1/2まる一日、1/3になるまで自衛隊からの給水はありませんでした。行政の備蓄に頼った期間であったと言えます。本来、この期間を各家庭が備蓄してあれば良いのです。理想ですが。

1/3の朝、県外からのボランティアの方が飛び込みで来られて乗用車いっぱいの支援物資、水、食料を置いていきました。それを近くにいた30人ほどで分けました。それでも、2人でパンひとつ、1人ペットボトル500mlを1本くらいでした。

後から知った話ですが、本来はボランティア受付を行政(市役所・役場)で行ない、物資はそこに、全て置いていくのだそうです。

即ち、ボランティアさんたちからの支援物資は、すぐには被災者の手元には届きません。おそらくその日には配られないと思います。

一方、行政のその現場はパンク状態、職員さんたちは過労、睡眠不足、人手不足、極限状態で、行政庁舎の玄関ホールに支援物資等が山積みになっているのが現状でした。

そして、真冬の避難所では、毛布が欲しい、食べ物が欲しいとガマンしているお年寄り夫婦の姿を私は見ました。私は、渡せる毛布や床に敷くマットをその夫婦にあげました。

そういった経験もあり、起業を早くすること、業務に防災関係のものを加えることに至りました。

民間企業、公務員の違い

私は、民間企業、公務員ともに職歴があります。

民間は、無駄が少なく効率的です。動きも早いです。市場のニーズ変化にいつも敏感で、常に商売のために何をすべきか、何をやめて、何を始めるべきかを考え続けています。

公務員は、無駄がとても多く、動きは遅いです。決められたこと(法令、規則、業務マニュアル)だけを淡々とこなします。そして、積極的に外方向へは出ません。決められた枠の中で待ちます。窓口に来た方を対応するスタイルです。公務員側からどなたか困ってる人はいませんか?みたいに外回りして御用聞きをするような人間の数もいません。災害時は、役場・市役所に行ったもん勝ち、家から動けない人のところへ支援はなかなか行き届かないのが現実です。

だから、3日間は各家庭で自分たちの食料と水を備蓄しておいた方が賢明です。誰も来てくれない可能性の方がはるかに高いです。

人のつながり、地域コミュニティ

田舎ほどそこに住む人達の繋がりが強いです。令和6年能登地震では、その地域コミュニティが強く、人々が助け合うことができたのではないでしょうか。

同規模の地震災害が都会で起きたらどうなるでしょうか?例えば、能登と同じ石川県であれば、金沢市、白山市、野々市市などに大きな被害が出た場合、どうなるでしょうか?想像したくはありませんが、恐ろしいことになることは予想できます。

そうならないために、各家庭での備えは当然のことながら、町会ごとの人々のつながりも大切になってくるのではないでしょうか。

能登地方の人々のつながりは素晴らしいです。その素晴らしい能登地方のために、弊社ができることを考え実行したいと思います。

準備しておきたい食料と水の具体例

他の記事にまとめましたので、ぜひご覧ください。

災害に備えた食料と水の準備具体例